兵庫県斎藤知事とPR会社折田楓が刑事告発されました。
告発されたとあって、有罪に違いないという憶測が出ていますが、その憶測はどの程度性格なのかを調べてみまさいた。
結論から言うと、告発をしただけではまだなんとも言えない…というところが現状のようです。
兵庫県斎藤知事とPR会社折田楓が刑事告発されたが有罪確定なのか
告発段階だけではグレー
告発後、検察が告発を受理し、事件として処理するかいなかを決めます。事件を受理し、起訴か不起訴かを決めます。
つまり、告発されただけの段階では、有罪か無罪かはもちろん、まだ起訴段階にも至っていません。
告発から起訴に至る割合
告発されれば必ず起訴されるわけではありません。
平成24年検察統計によると、告訴は9,144件、告発は2,983件に対して起訴された件数は、それぞれ告訴は2,318件、告発は878件となっていることから告訴の起訴率は25.3%、告発の起訴率は29.4%となっています。
告訴・告発はどのくらい受理され、どのくらい起訴されますか平成24年検察統計によると、告訴は9,144件、告発は2,983件に対して起訴された件数は、それぞれ告訴は2,318件、告発は878件となっていることから告訴の起訴率は25.3%、告発の起訴率は29.4%となっています。
29.4%が起訴に至っていますので、約70%は不起訴で終わっています。
また、不起訴が不服である場合は、不起訴不服として以下の手法で再審査を求めることができます。
- 検察審査会への審査申立て
- 付審判請求
不起訴理由は基本非公開
法務省のホームページではこのような記載があります。
不起訴記録については,これを開示すると,関係者の名誉・プライバシー等を侵害するおそれや捜査・公判に支障を生ずるおそれがあるため,刑事訴訟法第47条により,原則として,これを公にしてはならないとされています。
法務省:不起訴事件記録の開示について
不起訴になったとして、その理由は原則として知ることができません。
告発から裁判終了までのおおよその期間
また、これらの手続きはおおよそ次のような期間を要するようです。
手続きの段階 | 所要期間の目安 |
---|---|
告発の受理 | 即日から数日程度 |
捜査 | 数週間から数ヶ月 |
検察による審査 | 数週間から数ヶ月 |
起訴または不起訴の決定 | 捜査開始から数ヶ月以内 |
公判前整理手続 | 数週間から数ヶ月(事件の複雑性による) |
初公判の開始 | 起訴後1〜2ヶ月以内 |
裁判の審理 | 数回の公判期日が設定され、全体で数ヶ月から1年程度(事件の内容や複雑性による) |
判決の言い渡し | 最終公判から数日から数週間以内 |
あくまで一般的な事例ですので、煩雑なものであれば長い期間を要することもあります。
まとめ
告発をしただけではなんとも言えません。クロかもしれないし、シロかもしれない。統計数値だけを頼りにするなら、今はシロ寄りです。
ただ、告訴が受理され、その後起訴に至ると有罪確率はぐんと高くなります。日本の司法は起訴から有罪に至る確率は99.9%ですので、かなり高い確率で有罪であると言えます。
逆に言えば、それほどまで慎重に調べた上で起訴にするか不起訴にするのかを判断するので、不起訴だった場合は、クロとするには不十分だと言えるようです。
いずれにしても、今の段階で決めつけでクロだシロだと騒ぐのは違うようです。