伊集院光さんのラジオでこんな事を聞いた。
「読みながら、その読んでいる箇所を音声で聞くとバンバン頭に入る」
要するに、オーディブルで本を朗読してもらい、その朗読してもらっている箇所を自分は自分でキンドルなりなんなりで本を開いて読みながら進めるというもの。目と耳から入ってくるとめちゃくちゃ頭に入ってくる感覚になるらしい。
これは面白そうだ!ってことでやってみた。
やってみて思うのは「スピードが合わない…」ってこと。
マルチモーダル的な読書をやってみた
目で読みながら耳で聞くとめちゃくちゃ頭に入るらしい
この目と耳から同じ情報を同時に入れるというやり方は、「マルチモーダル法」と言うらしい。
そうする事で学習効果がどう変化するのかを調べたりしている論文もあるけど、おおむね、学習効果は上がっているということなので、学習方法として非常に有効であることが分かっている。
つまり、勉強をするならこのやり方を用いない手はない。
確かに頭に入る。が・・・
やってみたところ、確かに頭にバンバン入る感覚がある。
読んでいる箇所が立体的になる。説明を一言一句丁寧に読んでくれるので、否が応でも理解が深まる。実際に、マルチモーダル的に読んだ個所は今でも印象深く覚えているが、黙読だけで読んだ個所はそれほど覚えていない。
記憶の定着に顕著な違いを実感している。
ただ…ペースの問題がどうしてもある
何事にも問題はあるもので、このマルチモーダル的な読書にもネックはある。
それがペースが合わないということ。読んでいる声のスピードと、いつもの本を読むスピードが噛み合わない。
読み上げスピードは上げることができるので、2倍、3倍と上げて自分のいつものペースに合わせることができるが、正直なところ3倍でも遅い。
多分自分の普段の読み方が、本の内容を部分的に読んでいるので異様に早く読めるようになっているっぽい。それに合わせた音声となると4倍、5倍なのかもしれないけど、そうなるとおそらく声として成立しない。潰れてします。
事実、2倍を超えたぐらいから音声としては不完全さを感じた。声を拾い切れないというか、単語単位で分かる感じというか。しっくりこない。
とにかく、読むと聞くのペースが合わないのでマルチモーダル的な読書を辞めた。
それを踏まえて思う事
でも自身に内容が定着している度合いを考えると、マルチモーダル的な読書は捨てるのはもったいない気もする。
伊集院光さんは、国宝を本で読もうとして、このやり方を思い出して試したそう。読み手が歌舞伎の方なので、雰囲気もあってとても楽しめるとかなんとか言っていた。
小説を読むならマルチモーダル的な読書は立体的に内容を感じることが出来て楽しいかもしれない。
学習目的だと飛ばし読みができないストレスとどう向き合うのか…なんだよね。
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