原付配達員が坂道を走行中に守るべき法令と違反リスク

法令

配達中の原付は、坂道で視界・制動・車線位置が不安定になりやすい。

見通しのきかない上り坂の頂上付近や勾配の急な下り坂では、追越しや駐停車の禁止など特有のルールがある。原付の法定速度は30km/hで、下り坂でも例外はない。事故と取締りの焦点を、坂道に限定して整理しました。

要点
  • 上り坂の頂上付近・急な下り坂は「追越し禁止」。標識が無くても法律上の禁止場所に含まれる。(衆議院)
  • 坂の頂上付近・勾配の急な坂・トンネルは「駐停車禁止」。短時間でも停まらない。(npa.go.jp)
  • 原付の法定速度は30km/h。下り坂でも超過は速度違反。(npa.go.jp)
  • 見通しのきかない上り坂頂上付近などでは、状況により警音器使用が義務づけられる。(ジュネーブ)
  • 上記に反する運転は、安全運転義務違反(総則)でも処理され得る。(衆議院)
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該当条文

テーマ 要旨 主な根拠
坂道での追越し禁止 上り坂の頂上付近、勾配の急な下り坂などは追越し禁止。 道路交通法 第30条(追越しの禁止)「上り坂の頂上付近、勾配の急な下り坂…」(衆議院)
坂道での駐停車禁止 坂の頂上付近、勾配の急な坂、トンネル等は駐停車禁止。 道路交通法 第44条(駐停車の禁止)に基づく警察解説資料。(npa.go.jp)
原付の法定速度 原付の法定速度は30km/h。坂道でも同じ。 道路交通法施行令 第11条(NPA報告書に明記)。(npa.go.jp)
警音器の使用 見通しのきかない上り坂の頂上付近などは警音器使用義務の対象。 道路交通法 第54条2項(自治体解説)。(ジュネーブ)
安全運転義務 速度・進路・周囲の状況に応じた運転義務。 道路交通法 第70条。(衆議院)

罰則・リスク(代表例)

行為 典型的な法令・枠組み 反則金の目安/刑事罰
速度超過(下り坂含む) 道路交通法 第22条・施行令第11条、交通反則通告制度 原付:超過15km/h未満6,000円、15?19km/h 7,000円、20?24km/h 10,000円、25?29km/h 12,000円。大幅超過は赤切符・刑事罰。(警視庁)
追越し違反(坂道の禁止場所) 道路交通法 第30条、交通反則通告制度 原付の追越し違反は反則金6,000円(参考)と違反点数2が一般的。※地域運用や情状で異なり得る。(警視庁)
駐停車違反(坂の頂上付近等) 道路交通法 第44条、駐停車違反・放置違反金制度 原付:駐車禁止場所の駐停車違反6,000円。放置駐車違反は9,000~10,000円。(警視庁)

実際にあった事例

状況 経過 違反 その他
見通しの悪い上り坂頂上付近やカーブでの二輪死亡事故 大分県警が死亡事故発生を公表し、見通しの悪い上り坂頂上付近では確実な減速を呼びかけ。 不明(公表は注意喚起中心)。安全運転義務の観点が示唆される。 県警は当該環境での速度管理の徹底と取締り強化を周知。(X (formerly Twitter))
坂の頂上付近の駐停車禁止と取締り 警視庁が都内全域での監視・放置違反金の運用を周知。原付も対象。 駐停車違反・放置駐車違反(場所により金額差)。 原付の放置違反金は9,000~10,000円。坂道での短時間停車も対象になり得る。(警視庁)

出典

  • 衆議院「道路交通法(現行法令集)」第三十条・第四十四条・第七十条(追越し禁止・駐停車禁止・安全運転義務)。(衆議院)
  • 長崎県警察「駐停車の禁止(道路交通法第44条)」PDF。(npa.go.jp)
  • 警視庁「反則行為の種別及び反則金一覧表」。(警視庁)
  • 警視庁「交通違反の点数一覧表」。(警視庁)
  • 警視庁「東京都内全域で駐車監視員が活動中!!」放置違反金と駐停車違反の額。(警視庁)
  • 警察庁「二輪車車両区分見直し 有識者検討会 報告書(原付の法定速度は30km/hと施行令第11条に明記)」。(npa.go.jp)
  • 兵庫県西脇市「見通しのきかない上り坂の頂上付近での警音器使用(法54条)」解説。(ジュネーブ)
  • 大分県警察 公式Xの注意喚起(見通しの悪い上り坂頂上付近・カーブでの死亡事故公表)。(X (formerly Twitter))

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