幹線道路は車両通行帯が多く交通量と速度が高い。そんな幹線道路走行時に意識すべき法令についてまとめました。
要点
- 車両通行帯のある道路は左側通行帯が基本。右側は追越し等が必要な場合のみ使用(e-Gov)
- 進路変更は「みだりに」行わない。合図と後方安全確認を厳守(e-Gov)
- 追越しは方法規定に適合。側方間隔と安全確認の確保が要件(e-Gov)
- 最高速度は標識が優先。指定が無い一般道は原則60km/h(e-Gov・施行令)
- 車間距離は急停止でも追突しない距離を保持(e-Gov)
- 走行中の携帯電話の保持は禁止。危険発生時は刑事手続(警視庁)
該当条文
| テーマ |
要旨 |
主な根拠 |
| 車両通行帯 |
左側通行帯を基本。右側は追越し等の必要時のみ |
道路交通法20条(e-Gov) |
| 進路変更の禁止 |
みだりな進路変更の禁止。標示越えの変更禁止等 |
道路交通法26条の2(1) |
| 追越しの方法 |
安全側方間隔など方法規定に適合 |
道路交通法28条(1) |
| 最高速度 |
指定速度が優先。指定無ければ一般道60km/h |
道路交通法22条・施行令27条(1) |
| 車間距離 |
急停止でも追突しない距離を保持 |
道路交通法26条(1) |
| 安全運転義務 |
他人に危害を及ぼさない運転方法・速度を維持 |
道路交通法70条(1) |
| 携帯電話等 |
走行中の携帯電話保持・画像注視の禁止 |
道路交通法71条の5の5(1) |
罰則・リスク(代表例)
| 行為 |
典型的な法令・枠組み |
反則金の目安/刑事罰 |
| 速度超過(一般道・二輪) |
反則通告制度 |
1-14km/h 7000円/15-19km/h 9000円/20-24km/h 12000円/25-29km/h 15000円。一般道で30km/h以上は赤切符(刑事手続)(警視庁) |
| 通行帯違反(二輪) |
道路交通法20条・反則金 |
6000円(警視庁) |
| 進路変更禁止違反(二輪) |
26条の2・反則金 |
6000円(警視庁) |
| 追越し違反(二輪) |
28条・反則金 |
7000円(警視庁) |
| 車間距離不保持(二輪) |
26条・反則金 |
6000円(警視庁) |
| 携帯電話使用等(保持) |
71条の5の5・反則金 |
二輪 15000円。交通の危険を生じさせた場合は非反則・刑事手続(警視庁) |
実際にあった事例
| 状況 |
経過 |
その他 |
| 北海道・国道337号 片側2車線直線で大型バイクが転倒し運転者死亡(2025-09-28) |
走行中に単独転倒。警察が原因を捜査中 |
幹線道路×大型二輪×走行中の致死例(UHB) |
| 山形・国道13号 交差点で右折車を避け大型バイクが転倒し運転者死亡(2024-08-14) |
右折車を避けて転倒。右折車運転者を現行犯逮捕と報道 |
幹線道路×大型二輪×走行中の事例(TBS・安管協会) |
出典
- e-Gov 道路交通法(20条・22条・26条・26条の2・28条・70条・71条の5の5)
- 施行令 道路交通法施行令(第27条:法定最高速度)
- 警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
- UHB 北海道・国道337号 大型バイク単独転倒死亡(2025-09-28)
- TBS 山形・国道13号 大型バイクが右折車回避で転倒死亡(2024-08-14)
- 安管協会 山形県安全運転管理者協会 公表(右折対直進・大型自動二輪死亡)
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